2025/07/14
入れ歯治療
入れ歯は、歯を失った方にとって口腔機能を回復させる重要な治療法の一つです。入れ歯には「保険適用の入れ歯」と「自費診療の入れ歯」の2種類があり、その中でも自費の入れ歯は一般的に高額です。特にコーヌスデンチャー(コーヌスクローネ義歯)は、他の入れ歯に比べて高額になることが多いですが、同等レベルの機能を備えながらも割安な選択肢も存在します。この記事では、自費の入れ歯が高額な理由、コーヌスが高価とされる理由、そして割安で同等レベルの機能を持つ入れ歯について、入れ歯に詳しいさいたま市のくろさき歯科院長の 黒埼俊一先生に解説をしてもらいました。
まず、自由診療(保険外治療)の入れ歯が高額であるという認識について、なぜ、そのように思うのかという点を考えてみましょう。インプラントは入れ歯よりも高額になることが多いですが、割高であると思う人はいないでしょう。それは、保険適用のインプラントがないからです。一方で、入れ歯の場合は、保険適用でも作ることができるので、自由診療の入れ歯に割高なイメージを持ってしまうのでしょうね。
保険の入れ歯と自由診療の入れ歯には、次の違いがあります。
1:素材の違い
最もわかりやすい違いは入れ歯の素材でしょう。自費の入れ歯では高品質な素材が使われます。保険適用の入れ歯で一般的なレジン(プラスチック)に比べ、以下のような素材が使用されます。
・金属床:チタンやコバルトクロム合金など、軽量で丈夫な金属が使われ、快適性が向上します。
・セラミックやジルコニア:自然な見た目と高い耐久性を兼ね備えています。
・シリコン:歯茎への負担を軽減し、快適な装着感を提供します。
このように保険と比較して高価な素材の使用が、自費診療の費用を押し上げる大きな要因となります。
2:技術と手間の違い
自費診療の入れ歯は患者様一人ひとりの口腔にフィットするよう作られます。精密な型取りや咬合の調整、複数回の試着と調整が行われるため、手間と時間がかかります。これには熟練した歯科技工士や歯科医師の専門的な技術が不可欠です。一般社会では、熟練の職人と経験の浅い職人の仕事が同じ評価にはならないでしょう。しかし、保険適用の入れ歯の場合、どんな熟練の技工士でも、経験の浅い技工士と同じ価格だと決められています。ですから、技術力のある歯科技工士ほど、自分の能力が発揮できる保険外の入れ歯を作るようになります。この点も価格に影響があると思います。保険適用の入れ歯は価格が決まっていますが、自由診療になると歯科医院ごとに価格が違います。
3:耐久性と快適性の向上
自費診療の入れ歯は耐久性が高く、口腔トラブルのリスクを低減するよう設計されています。長期的な使用を考慮した設計が施されており、初期投資は高くても長い目で見ればコストパフォーマンスに優れていると思います。
コーヌスデンチャーが最も優れた入れ歯だとは限りませんが、知名度は高いですね。もちろん、くろさき歯科でもコーヌスデンチャーを作ることもあります。コーヌスデンチャーは特殊な構造の部分入れ歯です。この技術は特にドイツやヨーロッパで広く使用されているので、ドイツ式入れ歯とも言われます。
コーヌスデンチャーは、特に審美性と機能性を重視する患者様や、部分的な義歯を必要とするケースでの理想的な選択肢です。しかし、どこでの作れるわけではないので、導入している医院は限られるため、事前の相談が必要です。
1:コーヌスの特徴と利点
コーヌスデンチャーは、「二重冠構造」という特別な設計が特徴です。内冠(インナーコーヌス)と外冠(アウターコーヌス)が摩擦力で固定され、義歯の安定性を高めます。この設計により、以下のような利点が得られます。
これらの利点により、コーヌスデンチャーは特に高齢者や残存歯が少ない患者に適しています。
2: 高度な技術が必要
コーヌスデンチャーを製作するには、非常に高い技術力が求められます。内冠と外冠は精密な設計が必要で、微小なズレでも機能が損なわれるため、歯科技工士には卓越した技術が要求されます。また、設計段階から装着までに多くの工程が必要となり、製作期間も長くなります。
3:素材と設備のコスト
コーヌスデンチャーに使用される素材も高価です。特に内冠や外冠には高精度な加工が必要なため、最新のCAD/CAM技術やレーザー加工機器が使われることもあります。これらの設備は高額であり、それが治療費に影響します。
4:オーダーメイドのアプローチ
コーヌスデンチャーは完全オーダーメイドで作られます。患者様の口腔状態や希望に合わせて一つ一つ設計されるため、汎用性のある入れ歯よりもコストが高くなります。
このような理由で高額になっています。
インプラントと比較しても、入れ歯の方が素材や形状の種類は多いと思います。ですから、コーヌス以外の選択肢もあります。コーヌスデンチャーは非常に優れた選択肢ですが、その高額な費用がネックになる場合も少なくありません。コーヌスと比較して、割安で同等レベルの機能を持つ入れ歯がもあります。
たとえば、
1:マグネットデンチャー(磁性アタッチメント義歯)
マグネットデンチャーは、歯の根やインプラントに埋め込まれた磁石を利用して義歯を固定する方法です。
2:テレスコープデンチャー
コーヌスデンチャーと似た構造を持ち、設計や素材の選択肢を工夫することでコストを抑えルコともできます。
3:ナチュラルデンチャー
ナチュラルデンチャーは、審美性や快適性を重視した入れ歯で、コストパフォーマンスに優れた選択肢です。金属のバネ(クラスプ)を使用せず、歯ぐきの色に近い弾力性のある樹脂を用いたノンクラスプデンチャーの一種です。この設計により、見た目が自然で、装着時の違和感が少なく、金属アレルギーの心配も軽減されます。
このように、コーヌスデンチャーはその高い機能性から非常に優れた選択肢ですが、他にも多くの選択肢があります。マグネットデンチャーやテレスコープデンチャーなどは、機能性が同等レベルでありながら費用を抑えられる点で多くの患者様に選ばれています。これらの選択肢を検討することで、自分に合った治療法を見つけることが可能です。
その通りです。ただし、これまでお話ししてきたことは、入れ歯の素材や形状についてです。審美性や高い装着感を実現することは大切ですが、それ以上に入れ歯の機能を最大限に活かすために大切なことは、口腔内の状態を整えておくということです。
ピッタリと合う入れ歯を作るためには、単に型取りや装着の技術だけではなく、口腔内全体の健康状態を整えることが極めて重要です。特に、虫歯や歯周病といった問題がある場合、それらを適切に治療し、残存歯のケアを徹底することが不可欠です。入れ歯の使用感や耐久性は、基盤となる口腔環境によって大きく左右されるため、事前の準備が入れ歯作りのポイントになります。
入れ歯の作成は、一度作れば終わりというわけではありません。定期的な調整や点検も必要です。入れ歯は使用していくうちに、噛む力や食事の種類によって微細な変形が生じることがあります。これを放置すると、口腔内の健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、歯科医師の指導のもとで適切なメンテナンスを行うことが大切です。
こうした理由から、くろさき歯科には、歯周病や虫歯の専門医が在籍し、質の高い歯科治療を提供しています。
入れ歯を入れる前に口の状態をよくしておくということです。患者様に中には、インターネットで調べて、「コーヌスデンチャーを入れてほしい」「テレスコープデンチャーはできますか?」とおっしゃる方もいます。結論から言えば、くろさき歯科は、入れ歯の専門店なので、どんな入れ歯でも作ることができます。しかし、大切なことは入れ歯を入れた後に、長く快適に生活ができるということです。ですから、くろさき歯科では、まずは入れ歯が入る土台(残存歯や歯ぐき)をしっかりさせてから入れ歯を作ります。入れ歯作りは、患者様のご希望に合わせて自由設計で作ります。ご希望により、価格は80万、100万、120万円のコースがあります。また、仮入れ歯で使い心地を確認してから、本入れ歯を作るので、ご希望に沿った入れ歯ができると考えています。
自由診療の場合、性能のいい入れ歯を作ることはできますが、大切なことを患者様のお口の状態を整えて、入れ歯がしっかりと入る土台を作ることだと思います。
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