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口と人生のコラム

Column

2025/02/15

第3世代の歯科治療

第3世代の歯科治療とは?- 根本原因を改善する歯科治療/さいたま市歯科医師監修

第3世代の歯科治療とは?- 根本原因を改善する歯科治療/さいたま市歯科医師監修

人生100年と言われる長寿の時代に入った昨今、医療費の増大が懸念されています。医療機関は、病気を治療する医療から、病気にならずに健康的な生活を送るための治療と啓蒙活動に力を入れるようになりました。歯科治療もどんどん進化しています。歯を残し、口の中の状態を良好に保つことが健康的な生活につながることが明確になってきたからです。こうした治療変化という背景を受けて、さいたま市の南浦和にあるくろさき歯科では、「第3世代の歯科治療」を推進しています。くろさき歯科の院長 黒埼俊一先生に「第3世代の歯科治療」について聞きました。

【監修者】黒崎俊一先生

経歴

  • 平成4年3月日本大学大学院 補綴専攻 卒業
  • 平成8年11月~医療法人社団 アーユス くろさき歯科
  • 歯学博士

所属団体

  • 日本補綴学会認定専門医
  • 日本歯科審美学会
  • 日本矯正学会
  • 日本大学歯学部兼任講師
  • さいたま市歯科医師会
  • さいたま市南浦和小学校学校医

根本的な原因にアプローチすることで、歯科治療をくりかえさない

― くろさき歯科では、「第3世代の歯科治療」をなさっているとお聞きしました。具体的にはどんな治療になりますか?

歯科治療の進化は目覚ましいですが、私は3つの視点からの進化が必要であると感じてきました。

1点目は、「デジタル技術」です。
従来の歯科治療は、歯科医師が目視で悪くなった箇所を治療していました。昔は目視の治療なので、額帯反射鏡で口の中に光を入れることで暗い口の中をはっきり見るようにしていました。次の進化が拡大鏡でしょう。いずれも目視です。第2世代と言えるのは、マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)でしょう。根管治療などの細部を見る治療においては有効です。虫歯治療においても、デジタル技術によって治療の精度が上がっています。くろさき歯科でも、マイクロスコープを導入して、根幹治療に当たっています。モニターで口腔内を映すこともできるので、治療プロセスを患者様や歯科衛生士と共有しやすくなっています。治療器具や材料も進化しています。 しかし、どんなに精度の高い治療をしても、患者様の生活習慣によっては、再び歯が悪くなったり、他の歯が傷んでしまうことがあります。そこで、ご自身の口腔内の状態をデジタルで数値化して、ご理解いただき、生活習慣の改善に努めていただきます。定期検診以外で歯科医院に来なくてもいいようなライフスタイルになっていただく治療方針を「第3世代の歯科治療」と呼んでいます。

精密治療を可能にしてきたマイクロスコープ

2点目は、「治療のあり方」についてです。
第1世代の歯科治療は、歯が痛んでから歯科医院に行き、歯科医師は患者さんが訴える箇所の治療を行なってきました。これが第一世代の歯科治療です。第2世代は予防に力を入れているステージだと思います。虫歯になる前にフッ素などを塗り、最初を防ぎます。当院が行なっている治療は、虫歯になった原因にアプローチをします。簡単に言えば、甘いものを食べてブラッシングが疎かだと虫歯になりますよね。これは誰でもわかることですが、わかっていることをやってしまう理由は、ストレスだったりします。仕事でプレッシャーが強いので、つい甘いものを食べてしまうことはあります。つまり、虫歯の原因はストレス解消であるなら、ストレスにまでアプローチをします。これが第3世代の歯科治療です。

3点目は連携です。
歯科医院では、一人の歯科医師が患者様を診ていました。虫歯も歯周病も同じ歯科医師が担当していました。実は、歯科医師にも専門分野があります。医師と同じで分野が分かれています。医師の場合、内科の医師が外科処置をすることはありませんが、歯科医師の場合、虫歯と歯周病を同じ歯科医師が治療をします。これが第一世代の歯科治療です。第2世代になると、専門の歯科医師との協業になります。有名なところでは、歯列矯正やインプラントでしょう。しかし、歯列矯正やインプラント同様に、虫歯や歯周病にも専門医がいます。専門医はより高度な治療ができるので、症状が悪化した歯の治療の成功確率も高くなります。くろさき歯科の第3世代の歯科治療は、原因にアプローチするので、虫歯の原因がストレスになると考えることがあります。こうした場合、カウンセラーや公認心理士がメンタル面をサポートして、管理栄養士が食事の指導を行います。歯科治療の枠を超えて、患者様をサポートする専門家の連携を第3世代の歯科治療と位置付けています。

― なぜ、黒崎先生は、第3世代の歯科治療をやろうと思ったのですか?

患者様が歯科治療を繰り返しているからです。私も経験が少ない時は、それが当然だと思っていました。ところが、ある時、せっかく治療をしたのに、次は別の歯が悪くなって、歯医者に来る理由はなんだろうと考えました。そして、歯科治療以外に原因があることに気づいたのです。たとえば、患者様の生活習慣です。虫歯の治療をしても、甘いものを食べていると虫歯になりますよね。生活習慣を改善しなければ、延々と歯の治療を繰り返すことになります。入れ歯が合わなかったり、歯列矯正の進み具合が遅い時は、噛み締めが原因になるケースがあります。噛み締めは、噛み合わせが合っていないことやストレスが原因になっているので、ここを改善しないと治療も進みません。ですから、歯科治療を円滑に進め、再発を防止できるように整体師や理学療法士が噛み締めを減らすエクササイズをして、公認心理士はカウンセリングを行うという現在のスタイルになってきました。
口は「命の入り口」と言われるほど、敏感な器官なので、症状が出やすいと言えます。口に出た症状から全身について考えるアプローチを行います。
第3世代の歯科治療とは、根本的な原因にアプローチして、再発を患者様ご自身の意識で防ぐ歯科治療と言えるかもしれませんね。

ホリスティック医療と思考の3原則

― 症状が出ている部分を治療するという従来の医療とは違う考えですね。

医療は、しっかりとした治療技術があることが大前提です。しかし、それだけでは患者様の健康をサポートできません。そこで、くろさき歯科では、ホリスティック医療の考え方を取り入れました。

ホリスティック医療には5つの原則があり、

  • 1:ホリスティック(全的)な健康観に立脚する
    人間を「体・心・気・霊性」等の有機的統合体ととらえ、社会・自然・宇宙との調和にもとづく包括的、全体的な健康観に立脚する。
  • 2:自然治癒力を癒しの原点におく
    生命が本来、自らのものとしてもっている「自然治癒力」を癒しの原点におき、この自然治癒力を高め、増強することを治療の基本とする。
  • 3:患者が自ら癒し、治療者は援助する
    病気を癒す中心は患者であり、治療者はあくまでも援助者である。治療よりも 養生、他者療法よりも自己療法が基本であり、ライフスタイルを改善して患者自身が「自ら癒す」姿勢が治療の基本となる。
  • 4:様々な治療法を選択・統合し、最も適切な治療を行う
    西洋医学の利点を生かしながら中国医学やインド医学など各国の伝統医学、心理療法、自然療法、栄養療法、手技療法、運動療法などの各種代替療法を総合的、体系的に選択・統合し、最も適切な治療を行う。
  • 5:病の深い意味に気づき自己実現をめざす
    病気や障害、老い、死といったものを単に否定的にとらえるのでなく、むしろその深い意味に気づき、生と死のプロセスの中で、より深い充足感のある自己実現をたえずめざしていく。

これをくろさき歯科の治療原則に置き換えると、

1:健康とは体と心と人間関係が良好な状態である
2:健康は自らの体の機能を維持していくように患者様を導く
3:食事と生活習慣とストレスケアのセルフメディケーションが健康の基本
4:薬、機器だけでなく、心理学、伝統医学も含めて最適な治療を行う
5:疾患、人生を振り返り、未来に希望を持つきっかけとする

これは医療者の在り方についての指針です。

また、原因を考えることで、人生への考え方も変化します。
安岡正篤先生が提唱している「思考の3原則」というものがあります。

  • 思考の3原則
  • 第一に、目先に捉われないで、長い目で見ること
  • 第二に、物事の一面に捉われないで、多面的に、全面的に見ること
  • 第三に、枝葉末節に捉われず、根本的に考えること

歯科治療を患者様にとっても、ご自身の人生の中での健康について改めて見直すきっかけにしていただきたいと思います。 ですから、
1:長期的な健康を意識する
2:一面的でなく、多面的に現在の心身の状態を整える
3:歯が痛んだ原因を考える
という気づきを提供し、病気や疾患を通して、人生の意味を問うことで、生き方までも変わることを願って治療をしています。

― 第3世代の歯科治療は、具体的にどんな治療をするのですか?

どんな症状においても、精密検査をすることは共通しています。その後に、患者様と原因を話し合います。母歯科医師や歯科衛生士が担当し、精神的なものが関係する歯科の症状は、カウンセリングのプロである公認心理士が担当します。
そして、それぞれの専門医が治療を行います。

深い虫歯であれば、虫歯の専門医が精密根幹治療をしながら、虫歯になった根本的な原因を解消していくアプローチをします。 入れ歯の場合は、生活習慣だけでなく、体に力が入りすぎていることがあるので、バランスを整えたり、ゆるめるエクササイズを取り入れています。
歯列矯正も、後戻りを防ぐために、噛み締めや歯ぎしりを減らすエクササイズが有効です。
歯周病も、精密治療に合わせて、生活習慣の改善サポートを行います。

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入れ歯は常時50種類以上のサンプルがあり、仮入れ歯と本入れ歯の2段階で作成する

医療者と患者様双方の健康意識を高める活動をしていく

― これまでのお話をお聞きして、患者様にとってよいことばかりです。第3世代の歯科治療の課題になっていることはありますか?

歯科医院は歯を治療するところという認識があるので、メンタルや食事にアプローチするというと不思議に思われることがあります。この点は、これから第3世代の歯科治療を広めていく上での課題ですね。

治療自体の課題は、

・即効性がないこと
生活習慣の改善や口(体)をゆるめるということは、時間をかけて行うものですから、即効性がありません。歯科治療においても、まずは、口の状態を検査し、口全体の治療を行うので、虫歯を削って詰め物をして終わりというわけにはいきません。ですから、時間がかかることが課題です。逆に言えば、第3世代の歯科治療を受けていただくと、歯科医院に行かなくてすむので、長期的には効率的です。この点を患者様に理解していただく必要がありますね。

・患者様の自助努力も必要
従来の医療は、医療者が主体となり、患者様は治療を受ける側でした。第3世代の歯科治療では、患者様が主体的に自分の体や生活習慣の改善に取り組んでいただきます。ですから、医療者に任せればいいというものではなく、患者様の自助努力も必要です。しかし、この点も長期的に見れば、積極的な健康観を持つことができるので、長く健康でいられる助けになると考えています。

― これから、どのような治療を行なっていきたいですか?

医療者と患者様双方の健康意識を高める活動をしていきたいと思います。部分的な治療でなく、全体的な視点での診断ができる医療者を増やしたいですし、自分の健康に積極的になる人を増やしていきたいと思います。これからさらに長寿の時代がやってきます。長く生きるのですから、健康でいていただきたいと思います。
くろさき歯科のコンセプトとして、「Think Life」というメッセージを掲げています。
Lifeには、生活という意味の他に人生、生命という意味があります。実は私は小さな時から、「人はなぜ生きるのか」という問いを考え続けてきました。いまだにその答えはわかりませんが、ひとつ言えることは、人生の意味を見出すためではないかということです。
それぞれの人には生まれた意味があり、生きていくこととは意味を見つける旅でもあります。その中で、病気は人生の意味に気づくひとつのきっかけとなります。特に口は初期症状が出やすい器官で、口の疾患は内在している病気を知らせるサインになります。また、口の機能を向上させることで、体はもちろん、心にも好影響があります。歯列矯正でキレイな歯並びになると自信が生まれます。ぴったり合った入れ歯で食事を楽しむことができれば、人生の後半戦がイキイキとしてきます。患者様にお喜びいただいている姿を拝見する度に、私が歯科医師であることの意味を実感しています。
ご来院いただくみなさまには、くろさき歯科でお口の治療を通して、Lifeについて考えるきっかけにしていただきたく思います。

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