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口と人生のコラム

Column

2026/07/11

入れ歯治療

保険の入れ歯が合わない・何度も作り直している方へ|その原因と解決方法を補綴専門医が解説

保険の入れ歯が合わない・何度も作り直している方へ|その原因と解決方法を補綴専門医が解説

「保険で入れ歯を作ったけれど、痛くて使えない」

「食事をすると外れてしまう」

「何度調整しても改善しない」

「新しく作ったのに、以前の入れ歯の方が良かった」

このようなお悩みで来院される患者様は少なくありません。

入れ歯が合わない原因は、一つではありません。保険診療の制度的な制約・かみ合わせのずれ・設計の問題など、複数の要因が絡み合っています。 このページでは、補綴専門医の視点から「なぜ保険の入れ歯は合わなくなるのか」「どうすれば改善できるのか」をわかりやすく解説します。

監修者プロフィール

黒崎 俊一(くろさき しゅんいち)
くろさき歯科 院長/日本歯科専門医機構 補綴歯科専門医

大学卒業後、補綴学(ほてつがく:歯を失った部分を補う治療分野)を専門に研鑽を積み、日本歯科専門医機構 補綴歯科専門医資格を取得。これまでに総義歯・部分義歯など数千症例を担当。

とくに「入れ歯治療」においては、マイクロスコープを用いた精密診断2段階工程によるオーダーメイド入れ歯を導入し、患者一人ひとりに合わせた快適な咬合(噛み合わせ)を実現している。

「入れ歯は妥協ではなく、人生を取り戻す治療」をモットーに、見た目の自然さ・噛みやすさ・発音のしやすさまで総合的にサポート。地域の高齢者から「何でも噛めるようになった」「人前で笑えるようになった」との声が寄せられている。

所属学会・資格

  • 日本補綴歯科学会 専門医
  • 日本歯科医師会 会員

専門分野

  • 総義歯・部分義歯(オーダーメイド入れ歯)
  • 咬合再構成(噛み合わせ治療)

あなたの入れ歯、こんな症状はありませんか?

次の項目に当てはまるものはありませんか?

□ 入れ歯を入れると痛い

□ 食事中に外れることがある

□ 硬いものが噛めない

□ 会話中に入れ歯が動く

□ 見た目が気になって人前で笑えない

□ 調整を繰り返しているが改善しない

3つ以上当てはまる場合は、現在の入れ歯やかみ合わせに問題がある可能性があります。調整だけでは改善しないケースもありますので、一度専門的な診断を受けることをお勧めします。

保険の入れ歯が合わない、主な4つの原因

原因① 保険診療の制度的な制約

保険の入れ歯は多くの方が利用できる優れた制度です。しかし、使用できる材料・製作工程・診療時間には一定の制限があります。

具体的には、以下のような制約があります。

  • 床(義歯の土台部分)はレジン(プラスチック)のみ使用可能。金属床と比べて2〜3倍の厚みが必要になるため、口蓋を広く覆い異物感が出やすい
  • 部分入れ歯のクラスプ(留め具)は金属製のみで、設計の自由度が限られる。前歯付近では金属が目立ちやすい
  • 製作工程に定められた点数制限があり、精密な咬合採得(かみ合わせの採取)に十分な時間をかけにくい
  • 素材の特性上、吸水性があるため変色・変形しやすく、数年で合わなくなることがある

もちろん保険の入れ歯でも問題なく使える方はいます。しかし「もっとしっかり噛みたい」「自然な見た目にしたい」という希望には、制度上の限界があることも事実です。

 黒崎 俊一|補綴歯科専門医・歯学博士

【補綴専門医・黒崎俊一コメント】「保険の入れ歯が悪いわけではありません。ただ、制度の枠組みの中で作られている以上、材料・設計・工程すべてに制約があります。合わない原因の多くは、この制約に起因しています。」

保険の入れ歯と自費の入れ歯の比較

 保険の入れ歯自費の入れ歯(当院)
費用数千円〜1万円程度上顎または下顎で50万円〜
(種類による)
材料(床)レジン(プラスチック)のみ金属床・高強度樹脂など
厚み厚くなりやすい薄く違和感が少ない
クラスプ(留め具)金属が目立つ目立たない設計が可能
耐久性割れやすい長期使用に耐える
設計の自由度制限あり個別設計が可能
かみ合わせ調整簡易的精密な咬合採得を実施

原因② 設計が不十分な自費の入れ歯を使っているから

「高額な自費の入れ歯を作ったのに合わなかった」という方も来院されます。

自費の入れ歯には、

  • 金属床義歯
  • ノンクラスプデンチャー
  • コーヌス義歯
  • ミラクルデンチャー

など様々な種類があります。しかし、どれだけ優れた素材を使っても、設計が適切でなければ本来の性能を発揮できません。

入れ歯は「何を使うか」よりも、「どう設計するか」が重要です。

原因③ 技工技術・連携の問題

入れ歯は歯科医師だけで作るものではありません。実際に製作するのは歯科技工士です。

どれだけ診断が優れていても、型取りの精度・技工士との連携・細かな調整が不十分であれば、満足できる入れ歯にはなりません。

入れ歯治療の質=歯科医師の診断力 × 歯科技工士の技術力

原因④ かみ合わせのずれを考慮していない(最重要)

これが最も重要な原因です。

長期間、歯がない状態・合わない入れ歯・外れる入れ歯を使い続けていると、顎の位置やかみ合わせ自体がずれていることがあります。

その状態で新しい入れ歯を作っても、ずれたかみ合わせのまま製作することになります。結果として「痛い・外れる・噛めない」という問題が繰り返されます。

つまり、入れ歯を作り直しても、かみ合わせを整えない限り根本解決にはならないケースがあるのです。

 黒崎 俊一|補綴歯科専門医・歯学博士

【補綴専門医・黒崎俊一コメント】「何度作り直しても合わない場合、問題は入れ歯そのものではなく、顎の位置やかみ合わせにあることが多いです。補綴専門医として、まずこの評価から始めることが重要だと考えています。」

保険の入れ歯と自費入れ歯の違い

①厚みが出やすい(レジン床)

保険の入れ歯は床(土台部分)にレジン(プラスチック)を使用します。レジンは強度を保つために一定の厚みが必要で、その分、お口の中の異物感や発音のしづらさにつながります。

一方、自費の入れ歯では金属床を選択できます。金属はレジンより薄くても十分な強度を保てるため装着感が改善し、熱が伝わりやすいため食事の温度も感じやすくなります。

②金属のクラスプ(留め具)が目立つ

保険の部分入れ歯は、歯にひっかけて固定するクラスプ(留め具)に金属を使用することが必須です。前歯付近にクラスプがかかる場合、会話や笑った際に金属部分が目立ち、「入れ歯を使っていることがわかってしまう」という見た目の悩みにつながります。

自費の入れ歯では、金属を使わない「ノンクラスプデンチャー」を選択できます。歯ぐきに近い色の樹脂素材で固定するため、金属が見えず、入れ歯だと気づかれにくい自然な見た目に仕上がります。

③歯ぐきの色が選べず、のっぺりして見える

保険の入れ歯は歯ぐきの部分がピンク1色のみで、患者様お一人おひとりの歯ぐきの色合いに合わせることができません。そのため見た目が不自然になり、「入れ歯だとわかってしまう」原因のひとつになっています。

自費の入れ歯では、歯ぐきの色や形態を一人ひとりの口腔内に合わせて調整できるため、より自然な仕上がりになります。

④歯の色や形が選べない

保険の入れ歯で使用される人工歯は既製品から選ぶ形になり、色味や形のバリエーションが限られます。残っているご自身の歯との色の差が出やすく、見た目に違和感を持つ方も少なくありません。

自費の入れ歯では歯の色・形・大きさを個別に選択・調整できるため、残っている歯と自然に調和した仕上がりが可能です。

⑤床(プレート)の面積が広く、味を感じにくい

保険の入れ歯(上顎)は強度を保つために口蓋(上あごの天井部分)を広く覆う設計になりがちです。口蓋には味を感じるセンサーが集まっているため、覆う面積が広いほど食事の味を感じにくくなることがあります。

自費の入れ歯(金属床など)では口蓋を覆う面積を小さくする設計が可能なため、食事の楽しみを保ちやすくなります。

何度も入れ歯を作り直している方へ

当院には「これで3本目の入れ歯です」「他院で自費の入れ歯を作ったけれど合いません」という患者様も来院されます。

原因を詳しく調べると、入れ歯そのものではなく、

  • かみ合わせのずれ
  • 顎の位置の問題
  • 残っている歯の状態

に問題があることも少なくありません。

入れ歯を作り直す前に、「なぜ合わないのか」を診断することが最も重要です。

くろさき歯科の入れ歯治療

補綴専門医が診断・設計

くろさき歯科では、補綴を専門とする歯科医師(補綴歯科専門医)が治療を担当します。

補綴とは、入れ歯・被せ物・かみ合わせを専門的に扱う分野です。単に歯を補うだけでなく、「しっかり噛める状態をつくること」を重視しています。

技工士との密な連携

くろさき歯科では、担当技工士と連携しながら患者様のお口の状態を共有して製作を進めています。細かな調整を繰り返すことで、より適合性の高い入れ歯を目指します。

治療用入れ歯→最終入れ歯の2段階製作

当院では、いきなり最終的な入れ歯を作ることはありません。まず治療用の入れ歯を作製し、実際に使っていただきながら

  • 痛み
  • 発音
  • 噛みやすさ
  • かみ合わせ

を確認します。数ヶ月かけて状態が安定した段階で最終的な入れ歯を作製します。この工程が、くろさき歯科の入れ歯治療の最大の特徴です。

現代の入れ歯は進化しています

「入れ歯は目立つ」「噛めない」「外れる」というイメージをお持ちの方も多いかもしれません。

しかし現在の入れ歯は大きく進化しています。見た目が自然なもの、しっかり噛めるもの、外れにくいものなど、様々な選択肢があります。

多くの方がイメージしているのは保険の入れ歯です。まずは実際の入れ歯をご覧いただき、現在の入れ歯治療を知っていただければと思います。

症例紹介

症例① 70代・女性|口元の見た目を改善したい

主訴(来院時のお悩み):口元の見た目を改善したいとのこと

治療の流れ

① 初診・診断(歯周病・虫歯・かみ合わせ検査)

② 治療用入れ歯を製作・約8か月間使用しながら調整

③ 残存歯の歯周病・虫歯・根管治療

④ 咬合治療を経て最終入れ歯を製作

治療期間

約2年(残存歯の治療後に本入れ歯を作製)

費用の目安

  • 治療用入れ歯:33万円(自費)
  • 本入れ歯:33万円(自費)
  • 併行治療(歯周病・虫歯・根管治療):22万円(自費)

※費用は症例により異なります。

考えられるリスク・副作用

  • 入れ歯の使用に慣れるまで違和感がある場合があります。
  • 噛み合わせに応じた調整が必要になる場合があります。
  • 歯周病や虫歯の進行状態によっては治療期間が延びることがあります。

症例② 55歳・男性|見栄えの改善とかみ合わせの違和感

主訴(来院時のお悩み):見栄えが悪く、かみ合わせに違和感がある

治療の流れ

① 初診・診断(歯周病・虫歯・かみ合わせ検査)

② 治療用入れ歯を製作・約3か月間使用しながら調整

③ 虫歯治療(保険適用)

④ 咬合治療を経て最終入れ歯を製作

治療期間

約1年
(治療用入れ歯の使用期間を含む)

費用の目安

  • 治療用入れ歯:55万円(自費)
  • 本入れ歯:55万円(自費)
  • 併行治療(歯周病・虫歯・根管治療)虫歯(保険適用) 

※費用は症例により異なります。

考えられるリスク・副作用

  • 入れ歯の使用に慣れるまで違和感がある場合があります。
  • 噛み合わせに応じた調整が必要になる場合があります。
  • 歯周病や虫歯の進行状態によっては治療期間が延びることがあります。

【免責事項】掲載の症例は個人の体験に基づくものであり、すべての方に同様の結果を保証するものではありません。治療効果・期間・費用は患者様の状態により異なります。

症例一覧はこちらからご覧ください。

入れ歯の無料相談を実施しています

✓ 保険の入れ歯が痛い・外れる・噛めない

✓ 何度も作り直しているが改善しない

✓ 自費の入れ歯を検討しているが不安

✓ 今の入れ歯に不満があるが、どこに相談すればいいかわからない

そんな方は、一度くろさき歯科にご相談ください。

補綴専門医が現在の入れ歯やかみ合わせを確認し、「なぜ合わないのか」「どのような改善方法があるのか」を丁寧にご説明いたします。

よくある質問

Q. 保険の入れ歯は何年くらい使えますか?

使用環境によって異なりますが、レジン素材の経年変化や顎の骨の変化により、一般的に数年単位での調整・作り直しが必要になることが多いです。痛みや外れやすさを感じた場合は、寿命を待たずに早めにご相談ください。

Q. 保険の入れ歯から自費の入れ歯に途中で変更できますか?

可能です。現在お使いの保険の入れ歯やお口の状態を診察した上で、自費入れ歯への移行が適切かどうかをご提案します。まずは現状の診断からスタートします。

Q. 入れ歯が合わない場合、保険診療内でも改善できますか?

調整や部分的な修理であれば保険診療内で対応できる場合があります。ただし、かみ合わせの大きなずれや設計上の問題が原因の場合は、保険の範囲内では根本的な改善が難しいこともあります。診察の上で適切な方法をご案内します。

Q. 入れ歯の調整だけでも相談できますか?

他院で作成した入れ歯の修理はお受けしておりません。理由は設計の思想が読み取りにくいからです。ただし、現状の入れ歯を拝見し、調整で改善できる範囲かどうかを診断することは可能です。

【免責事項】

  • 掲載内容は一般的な情報提供を目的としており、個々の患者様の症状・治療結果を保証するものではありません。
  • 治療の効果・期間・費用は患者様の状態によって異なります。
  • 自費診療の費用については初診時にご説明いたします。
  • 本ページの内容は厚生労働省「医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針」に準拠しています。
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